3.番場の忠太郎
作詞:藤間哲郎
作曲:桜田誠一
(セリフ)「水熊のおかみさんは お浜ってのか
俺のおっかさんと 同じ名前だ
おっかさん おっかさんならいいがなあ」
姿やくざな 番場の鳥も
人の親見りゃ 涙ぐせ
生きておいでか お達者か
昔恋しい 母の顔
(セリフ)
「おかみさんは 憶えがあるんだ。
その顔はまともじゃねえ、あっしは
江州番場の宿の、おきなが屋のせがれ
忠太郎でござんす。おっかさん
えッ 違うッてえんですかい」
来てはいけない 水熊横丁
愚痴じゃないけど なんで来た
親と名乗れず 子と言えず
これも浮世の 罪とやら
(セリフ)「上下の瞼を合せ
じいッと考えてりゃ
逢わねえ昔のおっかさんの
姿が浮かんでくるんだ。
それでいいんだ
逢いたくなったら
逢いたくなったら 俺ぁ
眼をつぶるんだ」
呼んでくれるな 情けの声よ
河原すすきも とめたがる
どこへ飛ぼうと 忠太郎
母は瞼に 御座います
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